【30代の離婚】準備しておくべき3つのことや注意点を弁護士が解説

2026年02月02日
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【30代の離婚】準備しておくべき3つのことや注意点を弁護士が解説

厚生労働省の人口動態統計によると、令和6年の千葉県内における離婚件数は9110組でした。令和5年の9151件と比べるとやや減少しているものの、離婚を選択する夫婦は依然として多いことがわかります。

30代で離婚を考えることは、決して珍しいことではありません。しかし、子どもがいるケースや共働きによる財産の複雑化など、離婚に際して整理すべき事項も多くなりがちです。

本コラムでは、30代の離婚理由や離婚方法・準備しておくべきことなどについて、ベリーベスト法律事務所 木更津オフィスの弁護士が解説します。


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1、30代の離婚率と離婚理由

実際、30代はどの程度の割合で離婚しているのでしょうか。また、離婚理由はどのようなものが多いのでしょうか?

以下では、統計情報をもとに30代の離婚率と離婚理由を解説していきます。

  1. (1)年代別の離婚率

    厚生労働省の人口動態調査によると、令和6年における年代別の離婚率(人口1000人あたり)は以下のとおりです。

    年代
    20歳~24歳 1.65 2.51
    25歳~29歳 5.31 6.97
    30歳~34歳 6.43 7.57
    35歳~39歳 5.65 6.19
    40歳~44歳 4.92 5.01
    45歳~49歳 4.01 3.96

    夫側・妻側どちらも、30歳~34歳の年代で離婚率がもっとも高くなっています。次点で離婚率が高いのは、夫側は35歳〜39歳、妻側は25歳〜29歳です。

    この統計情報から、30代前後の年代が離婚率のピークに位置している現状が伺えます

    出典:「令和6年 人口動態統計」(厚生労働省)

  2. (2)離婚申し立て理由

    離婚に至る理由としてもっとも多く挙げられているのは、性格の不一致です。令和6年の司法統計年報によると、婚姻関係事件(離婚を含む)申し立ての理由の1位は「性格が合わない」であり、夫側・妻側ともに共通しています。

    より細かく確認すると、男性の申立人の中では「性格が合わない」が最多で、「異性関係」「精神的に虐待する」「その他」と続きます。対して女性の申立人は「性格が合わない」が最多で、続いて「暴力を振るう」「精神的に虐待する」といった理由が上位でした。

    こうしたデータから、夫婦間の価値観やコミュニケーションのすれ違いが離婚の主な原因になっていることが推察できます

    出典:「令和6年 司法統計年報(家事編)」(最高裁判所)

2、30代でも40代でも離婚する方法は変わらない! 3つの離婚方法とは

離婚手続きの種類には、大きく分けて協議離婚・調停離婚・裁判離婚の3つがあります。30代でも40代でも、手続きの種類は変わりません。

それぞれの方法について、以下で具体的に確認していきましょう。

  1. (1)協議離婚

    協議離婚は、夫婦間の話し合いによって離婚条件を決め、合意のうえで離婚する方法です

    もっとも一般的な離婚方法であり、市区町村役場に離婚届を提出するだけで離婚が成立します。裁判所を介さないため、調停離婚や裁判離婚と比べて費用を抑えられる点もメリットです。

    後々のトラブルを防ぐためには、「離婚協議書」を作成し、合意した離婚条件を文書で残しておくことをおすすめします

  2. (2)調停離婚

    夫婦間での話し合いがまとまらない場合や、話し合いが困難な場合は、調停離婚を検討します。調停離婚とは、家庭裁判所に「離婚調停」を申し立てて離婚する方法です

    離婚調停では、第三者である調停委員が中立的な立場で夫婦それぞれの主張を聞き、合意点を探ります。調停の場では直接配偶者と顔を合わせずに済むため、精神的な負担が軽減されるメリットがあります。

    ただし、調停はあくまで「話し合いの延長」であり、双方が合意しなければ離婚は成立しません

    調停不成立後は、裁判官が事情を考慮して判断を下す「審判離婚」に移行するケースもあります。ただし、当事者が2週間以内に異議を申し立てるとその効力を失うため、利用は限定的であるとされています。

  3. (3)裁判離婚

    調停が不成立となった場合、最終的な手段として裁判離婚を提起することになります。裁判では、裁判官が夫婦双方の証拠や主張をもとに、離婚の可否や条件について判断を下します。

    ただし、裁判で離婚が認められるためには、民法で定められた「法定離婚事由」が必要です。たとえば、不貞行為、3年以上の生死不明、その他婚姻を継続し難い重大な事由などが法定離婚事由にあたります。

    単なる性格の不一致だけでは裁判離婚は認められないため、法定離婚事由があることを示す証拠の確保が非常に重要です。

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3、30代の離婚で準備しておくべき3つのこと

30代で離婚を考えるとき、感情だけで決断すると後々大きな不利益を被るおそれがあるため注意が必要です。以下では、離婚前に準備しておくべき3つのことを解説します。

  1. (1)婚姻費用や財産分与、慰謝料など経済的な取り決め

    30代が離婚を考えるとき、まず整理しておきたいのが「お金」の問題です。離婚後の生活を安定させるためにも、経済面での取り決めは非常に重要です。

    経済的な取り決め事項 概要
    婚姻費用 別居中の生活費は収入の多い側に請求できる
    財産分与 夫婦が婚姻中に築いた財産を分け合うこと
    慰謝料 不倫やDVなどの不法行為を受けた場合に請求できる
    年金分割 夫婦が婚姻中に納めた厚生年金保険料を分け合うこと

    これらの条件に合意できたら、強制執行認諾文言付きの公正証書を作成しておくことをおすすめします。強制執行認諾文言とは、「合意した内容を履行しなかった場合はただちに強制執行を受けても意義はない」と認める文言です。

    強制執行認諾文言付きの公正証書があれば、万が一支払いが滞った場合でもすぐに差し押さえなどの強制執行手続きを進められます。

  2. (2)親権や養育費、面会交流など子どもの監護について

    30代の夫婦の場合は未成年の子どもがいるケースも多いため、子どもの監護に関する取り決めを慎重に行う必要があります。離婚前に取り決めておくべき主な事項は、以下のとおりです。

    子どもに関する取り決め事項 概要
    親権 子どもの監護や財産管理を担う権利義務
    養育費 子どもと離れて暮らす親が支払う生活費
    面会交流 子どもと離れて暮らす親との面会や連絡

    2026年4月1日に施行される改正民法で共同親権が認められますが、それまでは現行法上、離婚後の親権は片方にしか認められません。そのため、どちらが親権者となるかを話し合って決める必要があります。

    また、養育費の金額や支払い方法、面会交流の方法や頻度についても話し合いが必要です。意見が対立し話し合いが困難な場合は、調停の申し立てや弁護士への相談も検討しましょう

  3. (3)離婚後の住まいや働き方・生活設計の見直し

    離婚を決意した際は、離婚条件の取り決めと並行して「これからどう生活していくか」も具体的に考えておきましょう。とくに30代は離婚が仕事や子育てに影響するケースが多く、生活環境や働き方の変化が負担になる可能性もあります。

    離婚後の暮らしをスムーズに立て直すためには、以下のような準備が重要です。

    • 離婚後の住まいの確保
    • 働き方や家計管理の見直し
    • 姓の変更や行政手続きの準備


    早い段階で見通しを立てておくことで、離婚後の生活を無理なくスタートさせられるでしょう。

4、30代で離婚をするなら弁護士に相談すべき?

30代で離婚を考えるなら、弁護士に相談することをおすすめします。弁護士に相談するメリットは、以下のとおりです。

  1. (1)法的なアドバイスができる

    30代の離婚には、親権・養育費・財産分与・慰謝料・年金分割など、多岐にわたる問題が絡みます。

    取り決めるべき条件は状況によって異なり、複雑な要素も多いため、当事者だけでは正しく判断するのが難しい場面もあるでしょう。

    弁護士は、法的な観点から個々の状況に合ったアドバイスを提供できます。財産分与の適正額や慰謝料請求に向けた証拠収集など具体的なアドバイスが可能なため、安心して手続きを進められるでしょう。

  2. (2)相手との交渉や手続きを代行できる

    弁護士は、相手との交渉や離婚に必要な手続きを代行できます

    離婚においてもっともストレスとなるのが、相手との直接的なやり取りです。とくに感情的に対立している場合や、相手が不誠実な対応をしてくる場合は、冷静な話し合い自体が困難になります。

    弁護士に依頼すれば交渉の代行が可能なため、感情的な衝突を回避しながらスムーズに離婚手続きを進められます。また、公正証書の作成や調停・裁判手続きもサポートできるため、手続きにかかる手間と時間を大幅に軽減できるでしょう。

  3. (3)有利な条件で離婚を成立させられる可能性が高まる

    弁護士に相談することで、自分にとってより有利な条件で離婚できる可能性があります

    離婚において、離婚条件の交渉は非常に重要です。慰謝料や財産分与の金額・親権の取得・面会交流の条件など、よりよい条件で離婚を成立させたいと考えるのは当然のことです。

    弁護士は、過去の判例や法律知識をもとに、依頼者にとってもっとも有利な条件を引き出すための交渉を行えます。とくに相手側に弁護士がついている場合は対等な交渉が困難になるため、早めに弁護士に相談しましょう。

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5、まとめ

30代は離婚率が高い世代であり、価値観の変化や生活のすれ違いから離婚に至るケースも多いでしょう。

離婚には、大きく分けて協議離婚・調停離婚・裁判離婚の3つの方法があり、それぞれに適した進め方や注意点があります。離婚後の生活も見据えて、しっかりと準備を整えてから進めていくことが大切です。

相手との交渉や離婚手続きの進め方に悩んだときは、早めに弁護士への相談を検討することをおすすめします。弁護士は法的なアドバイスを提供できるだけでなく、相手との交渉や手続きの代行も可能なため、負担を大幅に軽減できます。

離婚に関して少しでも不安や疑問がある方は、ぜひ一度ベリーベスト法律事務所 木更津オフィスの弁護士にご相談ください

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています